『プログラマーは延々プログラムだけ書いてるから人と喋らなくていい仕事』
みたいなイメージって、風聞としては耳にしたことがありますけど。
現実にそう思ってる人って居るんでしょうか。
確かに、ほぼ語らずに与えられた仕様に沿って、
黙々とコーディングしてる方もいらっしゃいますので、
そういう人がいない訳でもないですが。
仕様書だけ渡されて会話というか対話せずに仕事が完結する、
って事、有り得るのでしょうか。
完璧な仕様書とそれを作れる現場を知らないだけで、
大昔にウィザードと呼ばれたような人達が跳梁跋扈する最前線では
そういう仕事が当たり前なのでしょうか…
書きながら何となく自分の住んでる場所がぬるま湯なのかと
不安感が首をもたげてきたのですが。
別に明日明後日に住処を変えるでもなし、忘れようと思います。
言いたかったのは、仕事するのにコミュニケーション能力って大事で、
別にプログラマだからって変わらないよ!って事です。
前述したような完璧な仕様書でなければ、
製造の最中に実装について「どうあるのが正解なのか?」と
疑問が湧く事が多々あると思います。
他者は分かりませんが、私はありました。多々。
納得出来てコードに落とせるまで、
設計したSEを捕まえて延々対話してました。
コードをどのように書くか、はプログラマの力で成す事で、
コードが動いた結果がどうなる(べき)か、は設計者が決める事、
だと言う事がよく判っていなかったプログラマ時代。
忙しいSEさんに延々相手してもらう事をとても申し訳なく思ってました。
今なら「こんな適当な設計で何を作るつもり?」と突き返してますね。
そんな当時一緒の現場に居た開発者に、
「仕様書に書いてない事は何もしません」
というスタンスの方が居られました。
あのぐらい割り切れるのはすごいなと思ってました。
仕様書の内容が矛盾しててもそのまま実装して、
テストでおかしな結果になっても「仕様通り」と言い張る。
確かに仰る通りなんですけど、それで良い訳ないよね?
とSEが指摘しても
「設計を勝手に変えるのは良いんですか」と宣う。
ダメに決まってるけど、仰る通りなんですけど。
なんで「不備の仕様を放置する」か「仕様を勝手に変更する」の二択なの。
何かおかしいよ?どこ?これ。ふんふんそういうケースもあるのか。
って、5分くらいの対話で事足りる事なのに…
開発者が設計者に不備を伝えるのも、管理者が問題点を拾いあげるのも、
設計者が不要な仕様変更を怒らせずに断るのも、
コミュニケーション能力の側面なんだろうなと思います。
本当に言いたい事をうまく伝える。相手の言い分をうまく理解する。
どちらもとても難易度の高い事ではありますが。
よいコミュニケーションは仕事をうまく進めてくれて、
その時は大変でも最後には丸く収めてくれる、と感じます。
これらはいわゆる「ヒューマンスキル」と呼ばれるものですが、
若い頃にとても参考にしていたのが、@ITというサイトで連載されていた
芦屋広太氏のコラムでした。
メールの書き方から、対話シナリオの考え方、物事の伝え方、
いろんな観点で芦屋氏の影響を受けたと思います。
古いコラムなので今読めるか分からないのですが、
こちらの書籍が同ジャンルの内容でしたので、オススメしたいと思います。
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